東京都大田区で半導体製造装置の制御盤を制作している大迫電気のSです。

弊社のホームページが、立ち上がって以来、制御盤の設計や製作、又配線更に、マグネットスイッチやソリッドステートリレー(SSR)、コンタクタや様々なセンサーについて呟いてきました。

今回は、電源について少しばかり呟いてみたいと思います。

半導体製造装置を制御するということは、多くのICやマイコンを搭載した巨大で複雑な電子機器を制御し稼働させることになります。

つまり、電圧変動の少ない安定化した直流電源が必要となります。

商用交流から直流を作るには、リニア方式とスイッチング方式の二つがあります。

リニア方式は、商用交流をトランスで所定の電圧に変圧した後、整流器で直流に整流しコンデンサで平滑し、回路に組み込んだ可変抵抗によって、出力電圧を調整し安定化した電圧を負荷に供給します。

その際にツェナーダイオードや三端子IC等の素子を調整役に使用します。

しかし、この方式は、ノイズが小さいという長所はあるものの、大きくて重い、発熱ロス等電力効率が悪いという短所があります。

そこで、リニア方式とは異なる方式で問題を改善したのがスイッチング方式です。

スイッチング方式では、商用交流を先ず直流に整流してから、半導体素子(トランジスタやMOS FET)の高速スイッチングによりパルス波の交流に変換し、これを高周波トランスの一次コイルに通電させ二次コイルに誘導された電力を整流平滑して直流出力電圧を得ます。

更に、この直流出力電圧が所定の目標電圧になるよう、半導体スイッチのON幅(パルス波の幅)をフィードバック制御によって調整します。

現在では、安定化した直流電源を得るには、このスイッチング方式の電源(パワーサプライ)が主流になっています。

ただ、この方式ではトランスを小さくでき高効率で軽いという長所があるのですが、高速スイッチングをしていることから、大きなノイズが発生するという問題があるのです。

このノイズ発生を始め、様々なノイズ対策は、弊社が制御盤製作において、常日頃戦っている問題でもあります。