制御盤の配線ルートに可動部が生じる場合がよくありますが、その際の注意点と施工方法、制御盤設計時の対策について考えてみる事にしました。
きっかけは、後輩からケーブルの束線が何度やり直してもうまくいかないとの相談を受けたことからです。
結論から言うと、電線は金属だからとなるのですが、
出来るだけ多くの方に伝わる様に説明させて頂きます。
当社で主に使用している線材はより線と言われるビニール被服の中の銅線が複数の銅線を撚る事によって曲がりやすく施工しやすくなっているタイプの物です。
柔らかい故に金属として、取り扱いに注意しなければなりません。
金属を曲げる事は破壊行為ですよね。
もちろん芯数、太さによってその特性は変わります。可動部にはより芯数の多い選定が必要で又その分外形は太くなります。稼働域も広くなる為逃げ場所も確保する必要があります。
電流値の高い物は線も太くなりオンオフを繰り返すうちに固くなっていきます。
最初はスムーズに開閉していた扉がなんて可能性もありますし、断線のリスクも考慮する必要があります。
東京で制御盤製作を行っている大迫電気で電線加工における注意点の一つが、購入した電線の形を崩さず次の行程に届ける事です。
束線においても極論はなるべくいじらない事です。
無理に向きを変えるより、今の姿を生かす方が結果的には良い制御盤になると思います。
可動部の固定も対角を利用し距離を取り一部に連続して負荷がかかるのをふせぐ事が重要です。
良いものにしようと懸命に努力し、悩む姿。自ら気付こうとする姿勢をとても誇らしく思い遅くなりましたがこの場を借り返答させていただきました。