私は普段、制御盤の組み立て(部品の取り付け)を担当していましたが、最近は後輩に組み立て作業を任せられるようになり、主に改修用のパーツやオプション用のパーツ作りをメインで担当するようになりました。部品の組み付けをしていたときも一応配線作業のしやすさを考えて作業していましたが、配線から検査まですべて自分一人で終わらせなければいけなくなって初めて見えてきた事も多く、以前よりも後工程の事を考えて作業するようになりました。我々の様な制御盤を製作している会社に限らず、後工程に気を配る段取りは非常に大切なことだと思います。一人で完結できる仕事であれば自分のために後の事を考えて作業できますが、自分以外の人間に後工程を任せるようなケースだと、自分の仕事だけはきっちりこなそうと思ってしまい、ついつい後の事がほったらかしになってしまいがちです。配線作業者なら誤配線しないための対策であったり、ケーブル製作者なら圧着不良をしないための対策であったり、各々担当している仕事によって気を配るポイントは異なるとは思います。しかし一つの会社で製作している製品ですから、自分一人の仕事の速さよりも会社全体の仕事の速さや正確さを、全員で追及していくことが良い制御盤を作ることにつながるのではないかと思います。