こんにちは。
東京都大田区で主に半導体製造装置の制御盤を製作している大迫電気のSです。
前回、インバーターに使用されている半導体素子の種類について呟きました。インバーターは、一定の電圧と周波数である電源の交流を、一旦直流に変換し再度交流に変換すること交流の電圧と周波数を自在に変えることができます。この特色から、駆動用のモーターを効率よく作動させることができるので、産業用のモーターや、空調機(エアコン等)のコンプレッサー用モーターから、家庭用の炊飯器やIH調理器、パソコンに至るまで幅広く
活用されています。しかし、インバーターはPWN制御、つまりトランジスタを高速でON,OFFのスイッチングをしている為、回路内でノイズが発生してしまい、周辺機器等に誤作動等様々な影響を与えてしまいます。ノイズには、インバーター自体が発生する輻射ノイズ・他の電源線や信号線に誘導作用によって伝わる誘導ノイズ・電線自体を伝わっていくものや、漏れ電流が接地線から回り込む伝導ノイズの3種類があります。対策としては、ノイズフィルタを設置、動力線と弱電信号線を区別して配線、インバーターの動力線の入出力線を離して配線、弱電回路や信号回路にはツイストペアシールド線を使用して片側必ず設置する、また、インバーター本体を金属ケースで覆い専用の接地線で接地します。
その際、接地線は短く、更に太いものを選定します。このような基本的な対策を基に、制御盤を設置する装置の環境により様々な対応を考え、工夫をして配線をしていかなければなりません。