こんにちは。
東京都大田区で主に半導体製造装置の制御盤を製作している大迫電気のSです。
最近の新聞を読んでいると、中国国内の人件費の高騰と人手不足のために、生産工場が自動化を進めている、といった記事を見かけることが多くなってきました。
安い労働力を集約して経済発展をしてきた国も、国民の所得の増加と生活水準の向上によって、いずれはその壁にぶつかることになります。実際に日本の明治からの製造業をつぶさに見ればわかりやすいかもしれません。
その壁を乗り越える為に、製造業が次の手を考えるのが、労働力の自動化であり、可能な限りの効率化になります。その役割の中心であるFA装置の市場においても、最近ではFA装置で製造される最終製品も多様化し、また、その商品寿命の短命化が進んでいます。その為、装置の納入までのリードタイムの短縮化や、納入後の追加改造の必要性の増加等から、装置を制御する心臓部である制御盤も同じように、様々な進化を求められてきています。制御盤の進化とは、一体どういうことなのか?先に書いた、効率化をキーワードに考えると、<制御盤の小型化><制御盤製作における納期の短縮化><様々な改造に柔軟に対応出来る構造を備えた制御盤>等が考えられます。
今回は、先ず制御盤の小型化について少し考えてみたいと思います。
制御盤の小型化とは、ある意味、制御盤内の省スペース化とも繋がるような気がします。
簡単に言ってしまえば、ブレーカーや、CP、リレー、タイマー、PLC、マグネットスイッチ、SSR、端子台、トランス、パワーサプライ等様々な部品をその性能とサイズを比較し、一番最適な部品を選定し組み合わせていけば、デッドスペースを最小化し、改造時に必要なスペースを残しつつ、制御盤自体の小型化を目指すことが出来るのだと思います。
と本当に簡単に言ってしまいましたが、その各部品の選定と組み合わせが非常に難しいことなのです。一つの制御盤を製作する上で、すべてを一つのメーカーの部品で構成することは無理なことですし、年々複雑化していく制御方法に対応していくためには、様々なメーカーの部品を組み合わせていかなければならないからです。
実際に、部品の放熱性能、様々なノイズ、製造現場での作業効率性、設計、製造、各工程で、あの部品が良くても、この部品はとなってしまいます。
理想をいえば、設計、製作、現場、資材調達を含めて情報の共有化と同時化を極限まで突き詰めていくのがいいのかもしれません。
今年は、そんな大きな目標を持って突き進もうと考えたりしています。