私は東京都大田区で半導体製造装置制御盤を製作している会社で製造の仕事をしています。
 今日は、押しボタンスイッチと電磁リレーについてお話させていただきます。
 シーケンス制御では、さまざまなタイプのスイッチが使われています。人が操作するスイッチとしては、押しボタンスイッチが一般的です。特にボタンを押している間だけ内部の接点が閉じる、あるいは閉じていた接点が開く、というタイプのものがよく使われています。このようなスイッチは、ボタンを押している指を離すと、ばねの力で自動的に元の状態に戻るので、自動復帰型のスイッチといいます。
 自動復帰型のスイッチの接点のうち、ボタンを押している時だけ閉じる接点をa接点あるいはNO接点といいます。一方ボタンを押している時だけ開く接点をb接点あるいはNC接点といいます。
 電源とランプの間に押しボタンスイッチのa接点を接続すれば、押しボタンスイッチを押している間はランプが点灯し、押しボタンスイッチから手を離すと消灯します。これでは不便な回路です。人が押し続けなければならないようだと困ります。
 そこで、この回路に電磁リレーを使うことにより、この問題を解決することができます。
 電磁リレーとは何だろう?
電磁リレーは、電磁石と接点が内蔵されていて、電磁石のコイルに印加されることにより電磁石の作用で接点が引き寄せられます。これを利用して接点を閉じたり開いたりしています。
 電磁リレーを使うことにより、押しボタンスイッチから手を離しても接点が離れなくすることができるようになります。