Before (改善前)

半導体製造装置では、非常に沢山のコネクタを使用する事があり、コネクタによっては同じ極数のものを複数使用する事もあります。作業者は、誤接続の無いようにコネクタ名称を確認して接続をしていますが、人間が行うことですので、ミスが起きるケースもあります。誤接続の1つのケースとして、同じ極数のコネクタが入れ違って接続され、電源線がショートしてしまい機器が壊れてしまう事があります。設計者は大きな問題が起きないように工夫する事が必要になります。

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After (改善後)

各メーカーのコネクタでは、同じ極数のものを誤接続しない為に誤挿入防止ピン(キーイングプラグ)を用意しています。誤挿入防ピン(キーイングプラグ)とは、同じ極数のプラグコネクタ(メス)側に挿入してピンコンタクトが勘合しない工夫をするピンの事です。
1つ目のコネクタ(写真1参照)では、4番ピンを使用し5番ピンに誤挿入防止ピンを挿入します。
2つ目のコネクタ(写真2参照)では、5番ピンを使用し4番ピンに誤挿入防止ピンを挿入します。

万が一、コネクタラベル名称や信号名を見落とした場合でも、ピン配列の違いにより2種類のコネクタは誤接続する事は無くなります。極数の多いコネクタでは、組み合わせが多くなり沢山のパターンで使用する事が出来ます。

POINT(要約)

同じ型式のコネクタは、複数使用する事により誤挿入を起こしやすくなります。誤接続を防止する為の対策として、相手コネクタとの勘合の際に誤挿入防ピンを使用します。作業者は、ケーブル製作図面やケーブル製作リストに誤挿入防ピン使用の指示がある場合に、指示の見落としやピン配列間違いに注意してコネクタ製作を行います。コスト面では、誤挿入防ピン+(プラス)作業工数は増えてしまいますが、誤接続による故障や不具合を考慮すると安価でかつ有効な対策になります。大迫電気ではコンタクトピンの圧着において、このような条件を満たすことで事故や不具合を起こすことなく安全に使用することが出来ます。