Before (改善前)

渡り線を使用したリレーのコイル接点、端子台の配線

制御盤の配線ではコイルや接点、電源の分岐等で共通の信号名を渡らせていく箇所(コモンとよばれることもあります)が出てきます。この共通の信号名を繋いでいく電線の事を渡り線といい、電気的な要素やコスト面を考えて出来るだけ短くする事が望まれます。さらに、流れる電流の容量によっては、電線サイズを変えて対応する事が可能です。
また、電気設計的には同じ信号名は出来るだけ近くになる様に部品の配置を工夫することが必要です。

V

After (改善後)

ショートバーを使用したリレーのコイル接点、端子台の配線

リレーや端子台では、となりの端子との接続に使用するショートバーという部品があります。
ショートバーは、電線加工の部材や作業時間、配線作業時間の工数削減など、コスト面でもメリットがあり、
大きな容量の電流が流れるなど定格を超えた箇所には使用する事が出来ません。しかし、制御回路のコモンなどでは活用するととても便利な部品です。コイル1つに対して1接点のリレー回路では4速タイプのリレーを使用してショートバーを利用する事で省スペースに役立ちます。端子台においては、1つの接点箇所に対して繋げる本数を増やす事が出来るので端子台の数を減らす事が出来ます。

POINT(要約)

ショートバーは大きな容量の電気が流れる箇所には使用できませんが、電線による渡り線と併用し使い分けながら活用する事で制御盤製造のコスト面で大きなメリットがあります。ショートバーを使用する事で省スペースに対する工夫も出来る為、非常に便利な部品と言えるでしょう。