Before (改善前)

 D‐subシリーズコネクタは、コンピュータをはじめとした電子機器の高密度小型化に対応した高信頼型コネクタとして代表的なコネクタです。一般汎用型はローコストで使い易いコネクタですが、ノイズ(EMI)対応していない。

【メリット】
・コストがかからない。
・作業コストが少ない。
【デメリット】
・ノイズ対策が必要。
・振動部に弱い。

D‐subシリーズコネクタは世界中で幅広く使われている小型多芯の高信頼型コネクタです。制御機器等、分野を問わず多岐にわたって使用されています。そのため、国内はもとより世界中で入手が可能であり、メーカーを問わず芯数さえ合えば互いの結合が可能で、改造・保守が必要な部分に安心して使えるコネクタとなっています。

V

After (改善後)

電磁障害(EMI)対策型で、一方のシェルにディプル(突起)を設けることによって、?号時にシェル同士が電気的に確実に接触するようにした物です。また、プラスチック製のフード(バック・シェル)への金属の蒸着やメッキによって、フードにシールド性を持たせた物。フードの内側ではケーブル・シールドが除去された状態になっている事からも、この箇所のシールドは重要なものとなっています。

【メリット】
・ノイズに対応。
・ディンプル加工した物は振動部でも抜けづらい。
【デメリット】
・コストがかかる。
・製作工数がかかる

 半導体製造装置などの大型の制御装置ではノイズによる障害が大きく影響してしまい、ノイズが放射されると周辺機器に様々な電波障害を引き起こします。その対策として電磁障害(EMI)対策型のコネクタが有ります。仕様・接続箇所等を考慮した上でコネクタのタイプを選定します。

POINT(要約)

電力や信号(通信)を伝送するためのケーブルから放射されるノイズが、周辺回路や電子機器に対する電波障害を引き起こすため、金属芯を用いたケーブルでは電磁波シールドが必須の技術となります。また、シールド遮蔽体の接続、シースの引留、導体接続部・端末処理部等や電子機器を接続したり回路間を繋いだりするコネクタ部分からは放射ノイズが発生しやすく、それを抑制する技術が重要な要件となっております。各コネクタメーカーから「EMI対策コネクタ」と呼ばれるコネクタが供給されていて、このように呼ばれる物はシールド性が強化されています。上記以外にもいろいろなタイプの物があり、これらのコネクタを推奨し、ノイズ対策を行います。