Before (改善前)

 制御盤製作において、多芯ケーブルのコネクタ処理をする際、圧着し易い様にシースの剥き寸法を長くする事があります。

【メリット】
・加工がしやすい。
・コネクタの首元に負荷がかかりにくい。
【デメリット】
・剥きの長さの分、ノイズの影響が出やすい。
・外観が良くない。

ケーブル製作において、シールドケーブルを使用してコネクタを処理する場合、圧着の容易さからシースの剥きを長くしてしまう場合があります。この方法を採用してしまうと、製品の外観が悪くなる事は勿論の事ですが、剥き出しの部分はシールド効果を得られなくなってしまうため、制御盤内に使用する際にノイズが発生し易くなるため、良い方法ではありません。

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After (改善後)

制御盤製作において、多芯ケーブルのコネクタ処理をする時にシースを必要最低限の長さだけ剥く事によって、ノイズの影響を低減する事が出来ます。

【メリット】
・シールド効果を最大限に生かせる。
・外観が良い。
【デメリット】
・圧着作業に技量が必要。
・コネクタの圧着部に負荷がかかる。

シールドケーブルを使用するという事は、ノイズ対策が目的です。そのため、シールドの効果を最大限に活かせるように製作しなくてはいけません。シースの剥きを可能な限り短くする事によって、ノイズの影響を少なくし、ケーブルに求められる能力を引き出す事が出来ます。

POINT(要約)

シールドケーブルに限らず、ツイストケーブルにも同じ事が言え、圧着がしやすい様にとツイストをほどき過ぎてしまうと、ツイストペアーケーブルの特性を最大限に活かす事が出来なくなってしまいます。制御盤に使用するケーブルの被膜などは出来る限り残すことが重要になります。