Before (改善前)

制御盤設計において、電源ラインに侵入してくるサージの対策として、サージアブソーバを使用して対策を取ります。

【メリット】
・サージから内部機器を保護出来る。
・取り付けスペース小型化。
【デメリット】
・サージから出る残りノイズを除去出来ない。
・計器類に悪影響を及ぼす。

主電源ラインにサージアブソーバを組み込む事で、外部からのサージを吸収でき、内部機器の保護をする事が出来ます。内部機器の保護が目的なので、電源ラインの先頭に取り付ける事が好ましいのですが、ELBの一次側は電源の引き込み口になる事が多く、設置先での接続になるため、ELBの二次側に取り付けると有効です。大型制御装置の制御盤などに特に有効な方法です。

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After (改善後)

 制御盤製作において、サージアブソーバで吸収したサージから若干のノイズが漏れ出てしまう事があります。電源ライン用ノイズフィルタと組み合わせて実装する事で軽減出来ます。

【メリット】
・サージからの残りノイズを除去出来る。
・計器類に及ぼす影響がなくなる。
【デメリット】
・取り付け工数が増える。
・取り付けスペースが必要。
・配線工数が増える。

大型制御装置などに使用されているサージアブソーバーはサージを吸収してくれる部品ですが、若干のノイズが残ってしまいます。それが導電性ノイズになってしまう場合があります。電源ライン用のノイズフィルタを併せて使用する事で、残ノイズが電源ラインを伝搬するのを防ぐ事が出来ます。

POINT(要約)

電源ライン用のノイズフィルタは、ELBの二次側に実装する事が多いので、実質サージアブソーバをELB二次側に追加実装すれば良いことになります。取り付けスペースの確保や工数の増加はありますが、半導体製造装置などの精密装置の制御盤にはトラブル防止の観点からサージ対策は必須項目と言えます。