Before (改善前)

制御盤製作におけるアクリルカバーの取付やプリント基板の取付の際には、六角支柱を使用しますが一般的には追加工をせず、そのまま使用することが多くなっています。

【メリット】
・加工が不要
・コストが安い
【デメリット】
・電線と干渉する事により不良を起こす可能性が高い。
・六角支柱に干渉しない様に配線作業をする技術が必要。

制御機器をつなぐ電線が干渉する場所で六角支柱を使用すると、場合によっては電線被覆の損傷、断線などの不良を引き起こす可能性があります。制御盤内の制御機器や電線が密集している際には、六角支柱を使用している場所を配線ルートにしない事も1つの方法ですが、制御盤の小型化が進んできている今日では、避けることが出来ないことが現状です。

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After (改善後)

 熱収縮チューブで六角支柱を保護する事により、それに干渉する可能性のある電線を保護する事が出来ます。

【メリット】
・電線と干渉しても不良の可能性が低い。
・配線作業が容易になり、作業効率が上がる。
【デメリット】
・加工が必要。
・コストが高くなる

制御盤内の制御機器や電線が密集している箇所に六角支柱を使用すると、制御盤の輸送時や半導体製造装置の稼働による振動などにより、電線にキズがついてしまう事があります。それを防止するために、熱収縮チューブで保護した六角支柱を使用する事により、電線の被膜の損傷や断線不良の可能性を減らす事が出来、制御盤の品質の向上につながります。

POINT(要約)

制御盤は現場に設置・稼動時に多くの場合、振動が発生します。設計段階から、振動の対策を実施することで耐久性の高い制御盤を設計・製作できます。特に半導体製造装置などの高い品質が求められる制御盤には、振動対策は必要不可欠な対策といえます。