サージアブソーバについて

【 サージアブソーバとは 】
“サージアブソーバ”とは、サージから機器を守るための電気部品です。

サージアブソーバは、サージキラー、スパークキラーなどの名称で呼ばれることもあります。サージの代表的なものは、雷の放電によるサージ(雷サージ)になります。この雷サージが世の中で最も大きなエネルギーのサージといえます。工場は避雷針の設置により、雷の直撃することはほぼないといえますが、雷の大きなエネルギーは直撃を受けなくても影響を受けてしまいます。雷雲の持つ電荷に反応した送電線中の過剰な電荷が雷の放電と同時に電源線に侵入してくることがあります。これを”雷サージ”、または”誘導雷サージ”と呼びます。また、落雷した場所の付近では大地に大きな電流が発生し、それがアース(接地線)に伝わって侵入してくることもあります。瞬間的とはいえ、非常に大きなエネルギーが加わるので、保護を怠ると内部機器が破損してしまう大きな原因となります。

雷サージは自然災害です。一方、スイッチの開閉などにより電気の流れや磁界の急激な変化によって発生する開閉サージと呼ばれるものがあります。この開閉サージは人工的なサージになります。

【 備考 】
ノイズとサージは混同されることがしばしばあります。ノイズは必要な信号以外の電気信号をノイズと言います。この定義ではサージもノイズといえます。では制御業界でノイズとサージはどう区別されているかと言いますと、一般的にサージとは機器を破壊するレベルのものとされています。一方で部品の誤作動などに収まるレベルのものをノイズといいます。しかし、部品の耐久性はそれぞれ異なるため、明確な線引きができていないのが実状です。製造現場ではノイズとサージで考えるのではなく万全のノイズ対策を実施することが重要となっています。

4-1-7-1
サージアブソーバ①
4-1-7-2
サージアブソーバ②