Before (改善前)

ビス頭の写真(型式がKXT A2-70の物)

制御盤には、板金同士を取付けるビスや、アースバー等締め付けトルク値の高いビスを選定しなくてはならない
箇所があります。制御盤が大型になればなるほど、ビス1点にかかる比重が大きくなってしまい、強度の弱い物では、荷重を支えきれず破損する恐れがあります。精密かつ耐久性に優れた制御盤を製作する上で、ビスの材質にも目を向けていかなければなりません。制御盤製作で使用されているビスでは代表的な材質に(jis規格sus)があります。ステンレスは酸化クロム膜によって酸素を通さず酸化鉄(錆)の発生を防ぎ、耐食性に優れていますが、強度に関して言えば鉄と同様クラスになります。

V

After (改善後)

ビス頭の写真(型式がNSN 10.9の物)

JIS規格名、「SCM435」という素材は、炭素量0.33~0.38%程度のクロムモリブデン鋼(通称クロモリ鋼)です。
降伏点785以上、引っ張り強さ930以上、高めの機械的性質を持つ鋼です。この素材は鉄鋼材の中でも特に強度が高く、
500度程度の高温下でも強度が低下しにくいといわれ、高温高圧な箇所に使われることがあります。このような性質から弊社では一部CAPビス等、高い強度を必要とされているものに「SCM435」は材料としてしようされることがあります。

POINT(要約)

ビスの材質の選定を設ける事によって、形状が同じであっても材質の異なるビスを使用してしまうリスクが起きてしまう為、使用するビスの管理体制、作業者の知識を高めることが必要になっていますしかし、制御盤動作時の振動や、高過重に耐えうるビスを選定する事は後々の破損トラブルを回避する必要不可欠な部分と言えます。