Before (改善前)

制御BOXには電子機器が発する熱を空冷するファンが欠かせません。ファンには大きく分けてACファンとDCファンの2つあります。二つのファンの違いは駆動電源にあり、交流電源で動くのがACファン、直流電流で動くのがDCファンです。ACファンは交流電源の周波数で羽根の回転速度が固定されます。一方で、DCファンはモーターの回路により回転速度を変えることが出来ます。多く使われる形状は軸流ファンと呼ばれ、フレームの中央部に羽根が取り付けられ、正面から風を吸い込んで後側に吐き出すものです。

V

After (改善後)

可変速ファンを使用

DCファンを使用して回転速度を変える回路(インバータや可変抵抗器を組み込む)のファン、またはPWMコントロール機能付き(パルス幅変調を使用した制御でパルス信号のデューティ比を変化させることでファンの回転数を外部からコントロールする機能)ファンを使用する事で装置の発熱状態(負荷状態)の変化に対応し、最適な風量を調整することができます。そのため、効率よく電子機器が発する熱を冷却することができ、ファンによる騒音の抑制や、省エネによるコスト削減を実現します。さらに、ファンのベアリング劣化を抑える事ができるため、寿命を延ばすことも可能です。

POINT(要約)

制御盤を設計する上で、盤内の温度が上昇すると制御機器の寿命が短くなり、故障につながってしまいます。その対策として冷却用ファンがあります。特に発熱する機器や部品は、熱の影響を大きく受けるためファンの選定が重要になります。今回上げたファン以外にも他仕様のファンもありますが、参考の一例としました。