Before (改善前)

マーキングなし

制御盤の中では、板金や部品の取り付けビスや電気的に接続する端子ビス等、大小様々な種類のビスが使用されております。使用するビスの数量も多い為、締め付け不良が無い事を目視でチェックするのは難しく、ビスの締め忘れや緩みと言った不具合が度々起きていました。その為、全作業終了時に一度締めたビスをもう一度締め込んで確認するなどの方法で対策をしていた事もありましたが、最後にすべてのビスを締め込む事は極めて困難な作業であるため、大幅な工数の増加につながる可能性がありました。

V

After (改善後)

マーキングあり

ビスを締め終えた際にマーキングを行う事により、その後のチェックを目視チェックにする事が可能になります。また、規定のトルク数値での締め込みが必要な部分では、第三者の確認が求められる場合がありますが、このような場合でも、締め込み時のトルク数値のチェックと締め込み後のマーキング両方を行う事により、第三者が改めてトルクレンチで締め込む必要がなくなり、締め込みのチェック工数を大幅に減らす事が可能になります。また、マーキングをすることにより、自然とビスを目視確認出来る為、締め忘れ防止の効果もあります。

POINT(要約)

制御盤製作に限らず製造業において、ビスの締め忘れは重大なエラーの一つと言えます。その為、防止対策をする必要がある事は間違いありません。しかし過剰にチェックを増やしてしまうと工数の増加につながってしまいます。この方法は、締め込み作業者が決められた手順を踏めば品質とコストの双方で効果が期待できる為、多くの製造業で取り入れられている方法です。