Before (改善前)

日夜、半導体製造装置は稼働していますが、落雷や地震などの自然災害による停電や瞬時電圧低下(瞬停)、工場内の電気トラブルによって制御用コンピューターが停止してしまう事があります。制御用コンピューターが停止してしまうと、不良品の混入や納期の遅延等により利益の損失に繋がってしまいます。対策として、蓄電池システムの設置やUPS(無停電電源装置)などの予備電源を搭載する等の方法があります。蓄電池システムは大容量の電力を確保、供給する事が出来る反面、大きな設置スペースの確保が必要なため、導入するためのコストが大きくなってしまいます。

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After (改善後)

近年UPSを半導体製造装置そのものに組み込んでしまう方法がよく見られます。限定的にはなりますが、停電や雷サージ等による瞬停の対策を個別にする方法で、コストを抑えつつ対策が可能です。弊社では富士電機製の「UPS010AD1B-UC」を使用しています。給電方式は常時インバータ方式と常時商用給電方式の優れているところを用いた、常時デュアルコンバータ方式を用いており、国際規格であるUL規格の認定も受けています。このUPSは省エネ設計かつ安定した電力供給を行う事ができ、海外の電圧にも対応している為、半導体製造装置の輸出にも適してます。

POINT(要約)

UPS(無停電電源装置)は大規模な物から小規模な物まであります。用途や保護が必要な回路に合わせて選定する事により、停電や瞬停の対策として比較的容易に導入する事が出来ます。しかし、UPSはあくまでもバックアップの為に設けられているので、早急に復旧できる様なマニュアルの構築は必要不可欠だと言えます。